11月の「ジュエリー展」に向け、新作製作のピッチが上がっています。
今回は工房の様子とジュエリー製作の工程を紹介します。まずは「メイン作業室」
さまざまな工具を使い、原型、磨き、石留めなどの作業をします。
3.5倍の拡大鏡をかけ続けているため、目はかなり疲れます。
午前9時から深夜まで、工房の明かりが消えることはありません。
「ワックスインジェクタ室」
原型によって作られたゴム型にワックスインジェクタで温めて溶かしたワックスを注入します。冷めて固まったら、はずしていきます。とても壊れやすいので、細かい部分を壊さないように慎重に取り出します。
「鋳造室」
石膏は電気炉で9時間かけて950℃に熱せられて強度を上げ、中のワックスは溶かされて流れ出し、その部分が空洞になります。そのあと真空鋳造機により溶かされた金属を流し込みます。金属の種類(プラチナ、金、銀)、形状、室内の気温や湿度などで細かく設定を変え、良い鋳造物になるように作業します。磨きに影響するので、とても重要な工程です。室内はサウナのように熱いので、夏場は熱中症に注意です。
石膏を溶かして出てきた金属は、まだ表面が光っていません。ツリーから一つずつ切り離して、磨きの工程に移ります。磨きからジュエリー完成までの工程は、また次の機会に紹介しますね。
by kenji Irikura